園長コラム
キラリグッド/沁みることば
みんなを悲しませてしまう・・・
2020-09-26
夕食後、ホームのリビングでみんなで踊って遊んでいました。すると、5歳のさやかちゃん(仮称)が大切にしている人形が入ったダンボールに、他の子が座って壊してしまいました。
さやかちゃんは怒ってしまい、他の子へちょっかいを出してトラブルになり、職員のすみれさん(仮称)が間に入り、その場が何とか収まりました。
夜、就寝前の時間。さやかちゃんは、お姉ちゃんのしずかちゃん(仮称・小学2年生)と同じ部屋です。しずかちゃんは、寝る準備のため、先にひとりで部屋に布団を敷きに行きました。
しばらしくして、さやかちゃんとすみれさんが部屋に行くと、しずかちゃんは寂しさからか、暗がりの中でひとりで泣いています。それを見たさやかちゃんは、「しずかちゃん、ごめんね。ひとりにしてごめんね」と何度も声をかけています。
夕食後のトラブルで、みんなを悲しませたと思ってしまったのか、「さやかはここに来なければ良かった。みんなを悲しませてしまう…」とつぶやきます。
すみれさんは、<そんなことないよ。さっきのことは、いっしょに話ができて、さやかちゃんは成長したよ。良いこと、悪いことがわかったんだから、これからしないように気をつけていけばいいんだよ>
<ここに来なければ良かったなんて言わないで。私が悲しくなるよ…>と伝えます。
わんわん泣き始めたさやかちゃんに、しずかちゃんがティッシュを持ってきて涙を拭いてくれました。すみれさんは、ふたりを抱きしめました。
2020.9.11 「○○しないといけないよ」ではなく、「私が悲しくなるよ…」 そんな、I(私)メッセージが、子どもたちの心に響いて、そして、沁みていきます。