園長コラム
キラリグッド/沁みることば
おしたり、ひいたり
2024-10-04
朝、小学2年生のろうらちゃんを起こすために、職員のわかばさんが声をかけました。
ろうらちゃんは、昨日、足をけがしており、ご機嫌ななめの様子です。
<昨日は痛かったね。びっくりしたでしょう>
「今日はもう痛くて動けない。四時間目で帰る」
<行く気持ちが偉いね。頑張って行くのだから、今日はそれでもいいと思うよ。ただ、迎えは難しいかもしれないから、先生には連絡しておくね。着替えて準備しようか>と伝え、ガーゼを取り換えてあげました。
その後も調子が戻らず、「痛い。着替えられない。スカートが当たるし。制服着られない。今日は休む。もう抱っこ嫌い…」と、泣いています。
<痛くて動けない程なんだね。とりあえず、制服に着替えてご飯を食べようか>
「学校休んでいる子もいるじゃん!」
<いつも頑張ってるろうらちゃん。そう思って当然だよね。でも、みんな自分のペースで頑張ってるんだよ>
それでも、無言で布団にくるまってしまったため、しばらく離れることにしました。
その後、様子を見に行くと、制服に着替えようとしていました。
<着替えようとしてて偉いね。ろうらちゃん、今日はきついのなら無理はしないでほしいけど、少しでも行けそうだなと思うなら、頑張って行って欲しいという気持ちがあるよ。特別に、車でパンを食べながら、ジュースを買ってから行く?飲みきれなかったら、持って帰るよ>
「四時間目で帰る、やっぱ三時間目…、やっぱり二時間目」
<いいよ!、少し行くだけでも、すんごく偉い!>と褒めると、なんとか登校することができました。
夕方、ろうらちゃんが、汗をかいて、真っ赤な顔をして「ただいま!」と元気に帰ってきました。
<一日頑張ったね。すごいよ。お疲れさま>と声を掛けると、照れながら笑っていました。
2024.10.4
気持ちを受け入れながら、おしたり、ひいたり。
子どもの思いや状況にあわせて、いろんな対応を行います。
センスも大切ですし、経験も大切です。