園長コラム
キラリグッド/沁みることば
カビの生えた鍋
2024-11-29
夕方、職員のてるみさんが、キッチンで食器を洗っていると、中学2年生のとうま君が声をかけてきました。
「カビが生えてる鍋、洗ったことある?」
<ないかなぁ>
「俺、あるよ」と家にいたとき、食器洗いをしていたことを教えてくれました。
「学校にも行っていなかったしね…」
<じゃあ、今は、すごく頑張ってるんだね>と褒めると頷きました。
頑張っている理由を尋ねると
「将来困らないように、家に戻ったとき家事ができるように」と答えました。
<すごいね! でも、頑張りすぎてない?>
「だいじょうぶ、ゲームしたり、ドライブに連れて行ってもらったりして息抜きできてるから」
「でも、自分でも知らない間にストレスが溜まっていることもあるかな…」
<相手を大切にするように、自分のことも大切にしてほしい、小さいと思うようなことでも、話せる大人に相談するようにしてね>と伝えると、笑ってうなずくとうま君でした。
2024.11.29
何気ない会話の中で、子どもたちの本音が出てくることがよくあります。
それを逃さず、拾いあげて、思いを語ってもらい、そのまんまを聴いていくことが大切です。
その子のペースで、ゆっくりと。