園長コラム
キラリグッド/沁みることば
いつも我慢してるんだ…
2022-07-15
小学2年生のすずと君は、しばらく入院をしていて、お母さんがずっとついてくれていました。
退院してホームに戻ってきた日の夜。
職員のせいらさんが部屋に様子を見にいくとシクシク泣いていました。
しばらくトントンをしながら近くにいてあげました。
<一人になって寂しくなっちゃったね>と頭を撫でていると落ち着いてきました。
<寂しくなったね。我慢していたんだね>
「僕、いつも我慢してるんだ…」と話ながら涙ぐんでいます。
<そうか、私たちの知らないところで、たくさん我慢していたんだね。いつでも我慢せずに甘えていいんだよ。それが嬉しいし、私も(ホームの職員の)そうたさんたちもすずと君が元気でいてくれることが嬉しいからね>と伝えました。
その後、部屋のドアを開けっぱなしにして、せいらさんが、食卓で食器などを直していると
「僕、この音大好き、落ち着くんだ…」と話しながら、眠りについたすずと君でした。
2022.7.15
小さな身体の中で、いろんな思いが溢れているのだと想像します。
心がいっぱい一杯になってしまう前に、その思いに耳を傾け、少しでも寂しさや辛さが減ることを念じています。
※名前は仮称です。