園長コラム
キラリグッド/沁みることば
ありがとうを伝えたい
2024-03-15
3月のはじめ、「卒園生を送る会」を行いました。
卒園生の一人が手紙を紹介してくれました。
「ありがとうを伝えたい」
私は、2才の頃から光明童園という児童養護施設に入所しています。
入所した時から体が小さく、よく泣いていた私を先生達はいつもおんぶをして、園の周辺を散歩してくれました。
その時の記憶は残ってないけれど、温かかった気持ちは残っています。
それから、授業参観や運動会など学校行事には欠かさず来てくれたり、急な送迎にも対応してくれたりして、家族のように向き合ってくれました。
私は、上手く人に相談したり、気持ちを伝えたりすることが苦手です。
ホームで生活をしている中で、モヤモヤしてどうしていいかわからないときがあります。そんな時、いつも先生達は気付いて声をかけて寄り添ってくれました。
ある日、ホームの子と喧嘩してしまったことがありました。
納得できずに部屋にいると、先生が喧嘩のことや最近悩んでいることなどについて話を聞いてくれて、
「今はとりあえず、目の前にあること思いっきり楽しみなさい。ゆっくりでいいから1つずつ解決していこう」
と言ってくれました。
私はその言葉で心が救われて、前を向いて頑張ることができています。
先生達とはよくぶつかり合うこともあったけれど、その度に仲が深まっていき、信頼できる存在となりました。
私は今18才です。
16年間たくさんの先生方と出会い、支えてもらえました。
悩んだり、落ち込んだりした時。、たくさん言葉をかけ、なぐさめてくれ、いつも背中を押してくれました。
私が今成長できているのは、先生達のおかげで、本当に出会えて良かったと思っています。
素直にありがとうと言えないけど、これからも少しずつ感謝の気持ちを伝えていきたいです。
そして、私みたいに背中を押してほしい人がいたときに、先生達のようにすぐに気付いて、寄り添ってあげる人になりたいです。
「育ててくれてありがとう」
2024.3.15
卒園おめでとう。
これからもつながり続け、共に歩んでいきましょう。